物語の本質がわかった時のぞわぞわ感が忘れられない カズオ・イシグロ『わたしを離さないで Never Let Me Go』
こんにちは。
ツナマヨの読書記へようこそ。
初めての物語文について紹介します。
自己啓発書であれば知識も載せて楽しめますが物語文はそうはいかないですね。
ここで物語を説明すれば野暮以外の何物でもありません。
ネタばれはしたくないので、私の本との出会いと読んだ感情しか伝えられませんが、お勧めです。
てなわけで
第五回目『わたしを離さないで』著者:カズオ・イシグロ
この本との出会いは2017年です。
そうカズオ・イシグロ先生がノーベル文学賞を受賞なされた年ですね。
どの本屋でも入り口から見える位置に先生の本が山積みにされていました。
いつものように本屋をぶらついていると一番に目がつくので、気になりました。
なによりすごく有名な方だし、この人の本を読んだことがなくていいのだろうか。みたいな感情が沸き上がりました。
あと、私のハブ本のおすすめ300冊に載っていたようなきがするのです。(実際載っていました)
このような理由で購入を決めました。
読み始めは比較的穏やかな気持ちで読めます。
ヘールシャムという施設で育った女性の一人語りで始まります。
ただ、私は物語の全貌がなかなか見えなかったので、もやっとした感情を心に持ちながら読み進めることになります。
なんだか”介護人”とかの言葉の使い方も少し変だしな、、。
序盤では、そんなものは登場人物の感情などに比べると取るに足らない情報かなと、女性の一生をただただ書いた物語なのかなと、私は本質には気づかないまま読み進めていきました。
しかし、読み進めていくと、、、あ、もしかして。という瞬間が来ました。
物語の本質つまり一番大事なことに気が付いたのです。
この瞬間がいつ訪れるかは勘の良さによっても違うのではないでしょうか。
気が付いた時の鳥肌は忘れません。
ぜひ皆さんも体感してください、このぞわぞわ感。